愛犬のしつけ方をシーンごとに解説!
2016/12/15
愛犬が言うことを聞いてくれない、呼んでも来ない、無駄吠えが多い、などなど犬のしつけに悩んでいる飼い主さんはたくさんいると思います。
『しつけは幼いときにしておかないといけない』
『自由奔放に育てたから、もう手遅れだ』
こんな認識が広まっているみたいですが、実は犬のしつけは何歳からでも大丈夫なんです!確かに成犬は幼犬に比べて、これまでに学習したことが新しい学習の邪魔をするといった点があります。しかし成犬の方が集中力が続き、興奮したり疲れることが少ないという利点もあるのです。
実際に私が飼っているみらん(ミニチュアダックスフンド♀)も、小さいときにちゃんとしつけができていなかったのですが、その後根気よくしつけをして改善できたものもたくさんあります!
犬を飼いだしたばかりの飼い主さんはもちろんのこと、今回は特に半ばしつけをあきらめてしまっている飼い主さんも是非参考にしてもえればと思います。
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Contents
「こっちにおいで!」と呼んでも来ない
犬はとてもかしこい動物で、飼い主さんと一緒に過ごした経験がどんどん頭に刷り込まれていきます。常に経験がアップデートされていくようなイメージです。
「おいで」=○○
犬はこの○○によって行動するかどうかを決めます。
例えば、昔は呼べば来たのに最近は全く来なくなったというケースがあるとします。おそらく昔は呼んだあとにおやつをあげたり撫でてあげたりして、犬にとって「おいで!」=嬉しいことと刷り込まれていたのが、最近は呼んだあとに爪を切ったり、お風呂に入れたり、病院に連れて行ったりして、「おいで!」=嫌なことと刷り込まれている可能性があります。
しつけのポイント
呼んでも来ない場合は、「おいで!」=褒めてもらえる!ご褒美がもらえる!というシチュエーションを作り、逆に爪切りやお風呂のときは「おいで!」を使わないようにしましょう。
このしつけがしっかり出来ていれば、散歩中や他人に迷惑を掛けそうなときなどに必ず役に立ちますよ。
ご飯の時しか「マテ!」ができない
ご飯の時は「マテ!」ができるのに、それ以外は全くできない。こういう飼い主さんも多いと思います。
これは犬が食べ物がなければマテをする意味がないと思っている証拠なんです。「マテ!」という言葉を理解しているのではなく、食べ物をもらうために「おあずけ」させられているのと同じなんです。
しつけのポイント
「マテ!」は食事だけではないと覚えさせるために、食事以外で「マテ!」を取り入れましょう。
一番良いのは散歩中に「マテ!」と合図すれば止まるんだと覚えさせます。これも先ほどの「おいで!」と同じで、「マテ!」=ご褒美がもらえると思わせるのがポイントです。ちゃんと止まることができれば、うんと褒めてあげて繰り返し練習しましょう。褒めるだけでも犬にとってはご褒美をもらったと感じます。もちろんおやつをあげるのも良いと思います。
「おすわり!」以外の合図を覚えてくれない
犬のしつけで、「おすわり!」「マテ!」「おいで!」などは初歩の合図です。少なくともこれくらいは覚えさせたいですよね?しかしここで認識しておかないといけないのが、犬の集中は長続きしないということです。スパルタのように同じしつけを長時間やっても犬にとっては逆効果です。しつけの時間は1〜3分程度の訓練を1日5回ほどに分けてやるのが理想です。
しつけのポイント
短い時間で犬を集中させ、また訓練が楽しいと思わせることがポイントです。楽しいと思わせるために毎回うんと褒めてあげることを忘れないように!
部屋の中でしつけが出来たら、同じ合図で次は他の人間で訓練してみたり、公園など外出先で訓練したりと徐々に難易度を上げながら完璧に身につけさせていきましょう。また難易度が上がる度におやつをグレードアップすれば、さらに犬のやる気を引き出せますよ!
チャイムの音がすると吠える
これは多くの飼い主さんが悩んでいることではないでしょうか?実際に我が家のみらんも「ピンポーン」と音がすると、ものすごい勢いで吠えていました。
犬はチャイムの音=誰かが来る!と覚えています。「お客さんが来た」と喜んで吠える場合と、「侵入者が来た」と警戒して吠える場合があります。特に生後半年くらいになると警戒心が生まれて吠えるケースが多くなります。
しつけのポイント
【チャイムが鳴る→吠えない→良いことがある】と覚えさせることがポイントです。
最初はチャイムを鳴らさずインターホンに出るフリからスタートし、徐々にチャイムの音に慣らしていきます。少し根気は必要ですが下記の流れを段階ごとにしっかり覚えさせましょう!
- インターホンに出るフリをして吠えなければご褒美をあげる
- 外から誰かにチャイムを鳴らしてもらい、吠えなければご褒美をあげる
- チャイムを鳴らしたあとに家族が家に入る(必ずしもお客さんや侵入者ではないと覚えさせる)
- チャイムが鳴り、知らない人が入ってきて吠えなければご褒美をあげる
飼い主の言うことを全く聞かない
うちの子はおバカなので全く言うことを聞かない。。と良く耳にしますが、実はこれは大きな間違いなんです。犬が言うことを聞かないのは、その子の能力とかではなく、飼い主の言っていることが分かりにくかったり、曖昧だったりしてうまく伝っていないことが原因なんです。
例えば、「マテ!」をするとごはんがもらえた。またある時は「マテ!」をしたのにご褒美がもらえなかった。犬にとっては同じ「マテ!」なのに、飼い主の対応が違うことで犬は混乱します。その結果、どうして良いか分からずにとまどうしかないのです。犬は「マテ!」をすると飼い主に褒められた!という過去の経験を元に、マテの姿勢ができるようになるのです。
このように合図となる指示は1つに決めて、いつもその言葉で練習し、クリアできたら必ず褒めてあげましょう。
しつけのポイント
しつけの合図は分かりやすくハッキリと1つの単語に統一します。
例えば、「おすわり!」という合図をよく使うのであれば、「すわれ」や「おすわりだよ〜」や「sit」などに言い換えたりせず、必ず「おすわり!」で統一しましょう。家族が多い場合は、どの単語で統一するかしっかりと共有することをお忘れなく。
また合図は「おすわり」「お〜す〜わ〜り」「おすわりは〜?」など何度も繰り返すのではなく、「おすわり!」と短い言葉で1回だけにしましょう。
家で掃除機をかけると吠える・逃げる
我が家のみらんも最初は掃除機をかけると吠えて、掃除機の先が近づくと家中逃げ回っていました。
犬にとって掃除機は得体の知れない物体です。その得体の知れない物体が大きな音を立てながら不規則な動きで近づいてくると犬は恐怖を感じて吠えたり逃げ回ったりするのです。特に小型犬の場合は自分の体より大きな物体になるので、恐怖も相当大きいはずです。
しつけのポイント
掃除機を「怖くないもの」と覚えさせます。まずは普段遊んでいる空間に常に掃除機を置いておきます。それから徐々に音と動きに慣れさせてあげましょう。
- いつも遊んでいる空間に掃除機を置く
- 実際に掃除はせずに掃除機の音だけを聞かせ、音に慣らします
- 音に慣れたら、犬から少し離れた場所で掃除機をかける
- 徐々に犬と掃除機の距離を縮めていく
但し、無理強いすると犬のストレスになってしまいます。何度か試して上手くいかない場合は諦め、掃除機をかけるときは犬を別の部屋に移動させるなどの対応をしてあげましょう。
ちなみに我が家でこれを実践した結果、掃除機に全く動じなくなりました。何故か掃除機をかける=楽しいと覚えてしまったようで、部屋を掃除していると進行方向を遮ったり、掃除機の周りをチョロチョロしてなかなか掃除がはかどらないという(笑)
今回のまとめ
いかがでしたか?
今回は、基本的な犬のしつけ方についていくつか解説させてもらいました。
犬は「嬉しいこと=やる」「嫌なこと=やらない」と、とてもシンプルな考えで行動します。合図のあとには楽しいことや嬉しいことが待っているんだ!と覚えさせることさえできれば、きっとあなたの言うことを聞いてくれると思いますよ。
もちろん1回や2回の訓練ではなかなか覚えられません。飼い主さんが根気よく、繰り返し繰り返しやってあげることでようやく学習するので、めげずに頑張ってみて下さい!但し、過度に負荷をかけると犬のストレスになってしまうのでバランスを考えながらトレーニングしていきましょう。
ではでは愛犬との素敵な『わんライフ』をお過ごし下さい!