【ダックスオーナー必見!】ダックスフンドの性格や気をつけたい病気
2017/11/17
愛犬みらん(ミニチュアダックスフンド♀)と一緒に暮らし出してから10年以上が経ちました。
みらんは皮膚とお腹が少し弱いため、何度か病院にはかかりましたが、それでも大きな病気・怪我などはなく、今も元気に走り回っています。しかしシニア犬になってきたこともあり、これまで以上にケアしていく必要があると思い、ダックスフンドという犬種について、その性格やかかりやすい病気についてまとめておきたいと思います。
これからダックスフンドを飼いたいなぁと思っている人はもちろん、今ダックスフンドを飼っている人も是非参考にしてみて下さい!
Contents
ダックスフンドという犬種について
ダックスフンドの歴史
ダックスフンド(dachshund)という名前はドイツ語のアナグマ(dachs)と犬(hund)から来ています。ドイツ原産の小型犬で、主にキツネやうさぎなどを巣穴まで追いかけて捕まえる猟犬の役割をしていました。
今でこそ、胴長短足の愛くるしい犬というイメージが定着しいますが、元々は小動物を捕まえるハンターで、とてもたくましい犬だったんですね!
ダックスフンドの種類
ダックスフンドと言えば、ミニチュアダックスフンドが代表的ですが、大きくは3つの種類に分けられます。
- スタンダードダックスフンド
- ミニチュアダックスフンド
- カニンヘンダックスフンド
スタンダードダックスフンド
猟犬として活躍していたのがこの種類です。ダックスフンドの原型ですね。成犬(生後15ヶ月以上)の体重は約9Kg以上で胸囲は35cm以上と、ダックスフンドの種類では最も大きなサイズです。また体が引き締まっているのが特徴です。国内であまり飼われておらず、なかなか見ることが少ないかも知れませんが、アメリカやイギリスではとても人気がある種類です。
ミニチュアダックスフンド
国内で最もポピュラーな種類です。スタンダードタイプから小型サイズへと改良されたのがこのミニチュアダックスフンドです。成犬の体重は5kg前後で、胸囲は35cm前後となります。(※成長過程で規定サイズを超えることもあります)お恥ずかしい話ですが、我が家のみらんは少し太っており、体重6.5kgで胸囲は40cmと規定オーバーです(笑)
カニンヘンダックスフンド
ここ最近、人気が高まってきているのがこのカニンヘンダックスフンドです。獲物の中で最も小さなうさぎを狩るために、とても小さく作られました。ドイツでは別名ラビットダックスとも呼ばれています。成犬の体重は3.5kg以下、胸囲は30cm以下となります。(※成長過程で規定サイズを超えることもあります)
ダックスフンドの被毛
ダックスフンドには、3種類の被毛タイプがあります。
- ロングヘアー
- スムースヘアー
- ワイヤーヘアー
ロングヘアー
細く柔らか長めのツヤのある毛が特徴で、最も人気のある種類です。ロングヘアーダックスは、3種類の中でも一番おだやかで、優しく人懐っこい性格をしています。
スムースヘアー
全身にツヤのある短毛が密生しているのが特徴で、ダックスフンドの基本形の被毛です。3種類の中では一番引き締まった、たくましく丈夫な体をしています。
ワイヤーヘアー
粗く硬い短毛で覆われ、眉毛とヒゲのような風貌が特徴的。原産国ドイツでは最もポピュラーなタイプで、国内でも人気が上がってきています。3種類の中では一番気が強くヤンチャな性格をしています。
ダックスフンドの性格は?
猟犬としての血が流れているため、怖いもの知らずで好奇心旺盛な性格をしています。さらにアナグマ犬の気質から、穴を掘ったり何かに潜り込むのが大好きです。我が家のみらんも昔から鼻を上手に使いながら、布団や毛布のすきまをこじ開けて入っていったり、前足で穴掘りの仕草をよくしています(笑)
鳴き声が大きいのもダックスフンドの特徴の一つです。
また少し神経質で警戒心が強い性格をしているので、見知らぬ人に対して攻撃的になったりすることもあります。攻撃的と言っても襲ったり噛み付いたりするのではなく、大きな声で吠え牽制するといった感じです。
ダックスフンドは賢く飼い主にとても従順な犬ですので、しっかりとしつけをしていけば、人懐っこい交友的な性格になります。
あとこれはダックスフンドに限らず犬全般に言えることですが、可愛さのあまりついつい何でも言うことを聞いてあげたり、普段から甘やかしすぎると、家族の中で「自分が一番偉い(リーダー)」と思い込み、飼い主や家族の言うことを聞かなくなってしまいます。小さなときから、叱る時はしっかりと叱り、褒める時はしっかりと褒め、日々コミュニケーションを取りながら、犬はリーダーではないことを認識させることが大事です。
ダックスフンドがかかりやすい病気って?
犬種によって、かかりやすい病気もさまざまです。ダックスフンドの病気でよく知られているのが椎間板ヘルニアですが、実際どのような病気にかかりやすいのでしょうか?代表的なものをいくつかピックアップしてみました。
椎間板ヘルニア
正確には、頚椎椎間板ヘルニアといい、ダックスフンドを飼っている方が一番気をつけないといけないのがこの病気です。ダックスフンドは胴長短足のため、体へ負担や衝撃が大きくなります。肥満の犬ならなおさらです。この負荷により椎間板物質が飛び出てしまい、さまざまな神経が圧迫され、痛みや麻痺などが起きてしまいます。重度の場合は後ろ足が麻痺し、排泄が出来なかったり、背中を触るだけで痛がったりします。
椎間板ヘルニアは2歳〜7歳頃に発症することが多いとされますので、小さいときから高いところ・階段の登り降り、全力疾走など体に負担がかかるような運動は避けるようにしてあげましょう。抱っこするときも注意が必要です。両脇を抱えて抱き上げるのは絶対にNGです!抱き上げたときに必ず体が平行になるよう、片方の手でお腹(前足の下)を持ち、もう片方の手でおしりを支えてあげるようにして下さい。
外耳炎
我が家のみらんも7歳のときに発症しました。ダックスフンドの耳は垂れ下がっているため、空気に触れにくく蒸れやすいです。このため耳の中に汚れがたまりやすくなり皮膚の炎症を起こしてしまいます。
外耳炎は鼓膜の外側が赤く腫れたり炎症を起こし、ベトベトして臭いのある耳垢がたまってしまう病気です。外耳炎になるとしきりに耳を掻いたり頭を振ったりします。また壁や地面に耳をなすりつけたりもします。
みらんも最初は、耳がかゆいんだろうなぁ位に思っていましたが、落ち着きがなく何度も何度も耳を掻いたり頭を振ったりしていました。耳の掻きすぎで血も少し出ていました。これはおかしい!?と思い、その後すぐに病院で治療をしてもらいました。初診後も定期的に病院へ通い、耳の中を洗浄してもらい、完治までは2ヶ月ほどかかったのを記憶しています。
外耳炎にならないように、日頃から耳のそうじをしてあげたり、耳の中が蒸れないようにしてあげましょう。蒸れるのは夏に限ったことではありません。暖房が効いた室内の環境でも注意が必要です。事実みらんが外耳炎になったのは12月でしたので。。。
(写真)耳を掻かないよう、完治するまではずっとエリザベスカラーを付けていました。動きにくそうで可哀想でした。。。
アトピー・食物アレルギー
ダックスフンドはハウスダストが原因のアトピーや、食物アレルギーが多い犬種です。アトピーの場合は皮膚が赤くなり、かゆみも伴うため、犬はしきりに体を掻くようになり、皮膚がただれてしまったり、毛が抜けてしまうこともあります。食物アレルギーの場合は口や肛門の周りが赤くなり、下痢や嘔吐をしたりします。
みらんも食物アレルギーを持っています。初めて小麦の入ったビスケットや豚耳(おやつ)をあげたとき、目が充血し、皮膚に赤い斑点が出てきて下痢と嘔吐を起こしました。食物アレルギーは反応があってからでないと気付きにくいので、できれば病院でアレルギー検査をしておくことをオススメします!
糖尿病
糖尿病は遺伝的な体質に加え、肥満・運動不足・ストレスなどによって引き起こされる病気です。糖尿病のダックスフンドは多食・多飲でおしっこもたくさんします。にも関わらず体重が減っていきます。また合併症として白内障や膀胱炎を起こしてしまうこともあります。
太りすぎないようしっかりと運動をさせ、あまりストレスを与えないようにしてあげましょう。
白内障
目の水晶体が何らかの原因で白く濁る病気です。白内障の多くは遺伝・加齢・糖尿病などによって発症します。水晶体が白く濁ることによって視力が低下してしまいますので、進行が進むと歩き方がぎこちなくなったり、ものにぶつかったり、段差でつまずくなどの症状が起こります。
我が家のみらんも10歳を過ぎた頃から、少しずつ白内障が出てきました。現在は少しでも進行を抑えるために病院に処方してもらった点眼を毎日さしています。
緑内障
目の中には眼房水という水が入っており、この水の圧力(眼圧)により目の硬さ(張り)や大きさが保たれています。緑内障とは眼房水が溜まりすぎ眼圧が高くなった結果、ひどく充血したり眼球が拡大したりして目の痛み・失明を引き起こす恐ろしい病気です。このように緑内障は深刻な視覚障害と強い痛みを起こすので、早期の治療が必要となります。
クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)
米倉涼子さん主演のテレビドラマ『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』でも話題になったクッシング病。これは人間だけの病気ではなく、実は犬の方が発症率が高いと言われています。
クッシング症候群とは、脳下垂体あるいは副腎に何らかの異変(腫瘍など)が起こることによりホルモン分泌のバランスが崩れてしまう病気です。だいたい7歳以上の中高齢犬が発症しやすく、特にダックスフンド・プードル・ポメラニアンなどの犬種に起こりやすい病気です。
クッシング症候群の主な症状は?
- たくさん水を飲み、たくさんおしっこをする
- たくさんご飯を食べる
- よく息切れをする
- 胴体が左右対称に脱毛する
- 毛ヅヤが悪くなる
- 筋肉が萎縮する
などが挙げられます。飼っている犬の日々の状況をしっかりと把握し、定期的に病院で診断するようにしましょう!
ダックスフンドを飼う上で気を付けたいこと
ダックスフンドの特徴でもある胴長短足は愛らしい反面、体への負担も非常に大きいです。前述したとおり肥満は椎間板ヘルニアや糖尿病などさまざまな病気の引き金となります。
肥満にならないよう、食事の量をコントロールしたり、しっかりと運動させることがとても大切です。またダックスフンドは繊細な犬なので、出来るだけストレスや不安を与えないよう伸び伸びと過ごさせてあげましょう。
いつどのような症状が起こるか分かりません。私自身みらんと過ごしている中で、変わったことがないか毎日観察していますが、それでも見逃してしまうことはあります。今は定期的に血液検査・尿検査をするようにしています。みらんは少し太っており、多飲多尿のため糖尿病やクッシング症候群の疑いがありましたが、検査の結果は問題ありませんでした。しかし10歳を超える高齢犬です。今後どうなるかまだ分かりませんので、これからもしっかりと検診を受けたいと思います。
今回のまとめ
今回は私自身も飼っているダックスフンドという犬種の「性格」や「気を付けたい病気」について書かせてもらいました。性格はあくまで一般的に言われている性格であり、私の飼っているみらんと他の同種のワンちゃんとが全く同じというわけではないはずです。
上記のような性格はもちろんベースにはあります。これに加えて飼い主さんや育った環境によってそのワンちゃんの性格が形成されていくものと思っています。ずっと同じ環境で生活しているからこそ愛犬の性格やクセを理解し、ストレスを与えず伸び伸びと過ごさせてあげたいものですね。
また犬は人間のように話すことが出来ません。非常に忍耐強い性格ですので、痛くても辛くても苦しくても必死に我慢しようとします。
気付いてあげられるのは飼い主だけです!
飼い主さんがしっかりと愛犬に寄り添い、どんな些細なことも見逃さない気持ちで接していけば、病気の早期発見、また病気を未然に防ぐこともできるのです。
これからも愛犬との素敵な『わんライフ』をお過ごし下さい!